2017年6月1日木曜日

木苺苗  Raspberry

ひと月ほど前、姉と電話で話していて、子供のころ裏山で毎年とっていたクマイチゴの話になりました。私は10年ほど前に通販でクマイチゴの苗を取り寄せて育てたことがありますが、その苗は成長してもグニャグニャしていたし、実もかなり不満足なものだったので処分しました。対して、(たぶんかなり美化された)記憶のなかのクマイチゴは、直立性で実が大きくて野趣あふれる美味しい食味だったので、あの株なら欲しいと思っていたところです(今ではその林は、村の過疎化の影響で、人が入り込めないほどの密林状態だそうです)。

そんなときに見つけたのが、この苗。ネット時代にもかかわらず、紙媒体のカタログ通販のお店です。実質的にはクマイチゴを選抜・改良したものだと思いますが、ネットで他を探してみると、業者によっては「大実キイチゴ ジャンボベリー」とか、「レッドドリーム」とかいう名前で出ているのがあって、これらと同じだと思います。

品種特性:
『実付きよく多収性、甘味強く酸味弱く生食向き。トゲもほとんどつかず、直立樹形で支柱は不要。病気や害虫の心配なく強健で、失敗しない木苺栽培ができます。成長草丈:  200-300cm』


最後の成長草丈があまりにも大きな数字なので心配ですが、収穫後の6月下旬に切り詰めればもっと低い樹高で管理できるでしょう。

何より、トゲが少ないというのは魅力です。普通、クマイチゴは凶暴なトゲがあるので、これも以前の苗をリストラした原因のひとつでした。また、暑さに強いそうで、暖地栽培も問題なしのようです。

Rubus crataegifolius (improved variety)


苗は昨日の日中に届きましたが、暑かったので夕方に植えつけました。その後ひと晩じゅう雨が降ったので最適のタイミングでした。






どう見てもクマイチゴの葉っぱ。チビ苗ながら実が着いていて、既に実が落ちたガクも複数あります。

左側の緑色のは花後なので、これから肥大するのを観察できそうです。


箱から出してみると、小苗のわりには5号の大きめのポットで、根っこがぎっしり詰まってヒゲ根が下から出ていました。たっぷり水を含ませてあるので、梱包状態は完璧でした。

そして、一番、確かめたかったトゲについては、今のチビ苗状態では本当にトゲ無しです。
 苗に着いていたタグのうちの一つには、「ウルトララズベリー」でPVPの印と登録番号まで印刷されていました。ただの選抜クマイチゴではないようです。



ひと晩雨にあたって、今日の陽ざしのなか、苗はとても元気そうです。
 日光のおかげで実の色付きが進んでいるようです。